秋田の日本酒は絶品!お酒の特徴とテーマ別のおすすめ逸品9選

秋田 日本酒

「米の秋田は酒のくに」というキャッチフレーズもあるように、秋田は北海道・新潟につぐ全国3位の米どころです。そして、清酒の出荷量で全国4位を誇る酒どころでもあります。おまけに日本酒消費量も全国2位ということで、飲んべえの数でも全国有数です。

秋田県の酒造りの歴史は古く、江戸時代には830軒を超える酒屋があったという記録が残っており、地域の重要な産業としても位置づけられていました。

今回の記事では、そんな秋田の日本酒の特徴であったり、おすすめの逸品であったりなどを紹介しています。ぜひ参考にして下さい。

秋田の日本酒の特徴は「なめらかさときめ細かさ」

秋田の日本酒がおいしい理由としては、雄物川、米代川、子吉川などの一級河川が耕地を潤していること、地元の山内(さんない)杜氏によって秋田独自の酒造りの技が受けつがれていること、さらには米の品種改良などの取り組みがさかんなことがあげられます。

そして、秋田の日本酒の実力を改めて印象づけたのは、1991年の第79回全国新酒鑑評会でした。県と県の酒造組合が共同で開発した「秋田流・花酵母(AK-1)」で造った日本酒が、なんと26点も金賞を受賞。都道府県別で全国1位に輝いたのです。

秋田の日本酒は、雪国の寒い気候をうまく利用し、低温でじっくりと時間をかけて仕込む「秋田流低温長期醗酵」と呼ばれる方法で造られています。

こうして手間ヒマをかけて造られた秋田の日本酒は、全体として秋田美人の肌のようにきめが細かくなめらかで、口あたりのやさしい淡麗な味わいが特徴とされています。

秋田らしさを感じさせる淡麗タイプの吟醸日本酒3選

それでは最初に、ほどよい華やかさを感じさせながらも、スッキリとして口あたりがよい秋田ならではの吟醸酒をご紹介します。

福小町 大吟醸秋田酒こまち仕込み(木村酒造)

「これぞ大吟醸!」という上品で華やかな香りが特徴の日本酒です。味の方も香りのイメージを裏切らないすっきりとした淡麗辛口タイプです。

フルーティーで澄んだ味わいの中に、意外なふくらみも感じさせてくれます。秋田生まれの酒米「あきた酒こまち」を使って、同じく秋田生まれの「こまち酵母」で仕込んでいます。

県内で2番目に古い木村酒造は、元和元年(1615)の創業。世界最大のワインコンクール「インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)2012」で、大吟醸がSAKE(日本酒)部門の最高賞「チャンピオン・サケ」を受賞。689銘柄の頂点に立っています。

福小町の紹介ページ

喜久水 吟醸 縄文能代(喜久水酒造)

口にふくんだ瞬間に広がる、上品な香りとかすかな熟成香が特徴の日本酒です。のどごしは意外に軽やかで、バランスがよくスッキリと何杯でも飲める辛口タイプ。日本酒をあまり飲んだことがない初心者の方にはピッタリです。

蔵元の喜久水酒造は明治8年(1875)の創業。旧奥羽本線にあったトンネルの跡地を貯蔵庫として利用した「トンネル地下貯蔵」で知られ、国の登録有形文化財にも指定されています。

歴史あるレンガ造りで全長は約100メートル。1年を通じて一定の12度に保たれているため、まさに巨大な日本酒セラーといえるでしょう。

喜久水 吟醸 縄文能代の紹介ページ

雪の茅舎 純米吟醸(斎彌酒造店)

さわやかでフルーティーな香りと、ふくよかで上品なのどごしの日本酒です。口の中で淡雪がとけていくような、スッキリとした味わいが楽しめるので、食中酒としても料理を引き立ててくれます。

2014年から翌年にかけて、全日空(ANA)の国際線ファーストクラスとビジネスクラス、および国内線プレミアムクラスでも提供された銘酒です。

蔵元の斎彌酒造店は明治35年(1902年)の創業。全国新酒鑑評会では平成に入って13回の金賞を受賞している実力蔵です。

雪の茅舎 純米吟醸の紹介ページ

きびしい寒さに負けない秋田の日本酒。燗がおすすめ純米酒3選

雪国のきびしい寒さに欠かせないのが、凍えた体をやさしく包んでくれる温かい燗酒です。そこで、燗で飲むとひときわおいしさを増す本格派の純米酒を三つ選んでみました。

両関 山廃特別純米酒(両関酒造)

2006年度全国酒造コンクール純米部門(秋季)で1位に輝いたこともある本格派の日本酒です。濃いめの味になりがちな山廃仕込みの酒にしては、予想以上にスッキリとした淡麗な口あたりです。ぬる燗にするといっそう米のうまみが引きたちます。

蔵元の両関酒造は明治7年(1874)の創業。栗駒山系から流れ出る名水百選の「力水」を使って、低温長期醸造法でていねいに仕込んでいます。秋田県で初めて全国清酒品評会で優等賞をとった蔵としても知られています。

両関 山廃特別純米酒の紹介ページ

とわずがたり 山廃純米(新政酒造)

こちらの日本酒は、香りはおだやかで、まろやかな口当たりと、すっきりとしたのどごしを楽しんだあとに、じんわりとうまみが追いかけてくるイメージです。燗にするとコクとうまみが広がり、ひときわふくらみが増します。

蔵元の新政酒造は黒船来航の前年にあたる嘉永5年(1852)の創業。米は「秋田県産」だけ、そして酵母も昭和5年(1930)に当蔵で生まれた「きょうかい6号酵母」だけを使い、「純米酒」造りに徹底的にこだわり続けている酒蔵です。

とわずがたり 山廃純米の紹介ページ

北鹿 雪中貯蔵 特別純米酒(北鹿)

「雪中貯蔵」とは、文字通り十和田湖畔の雪の中にタンクを埋めて酒を貯蔵する方法のことです。外気温に左右されないで酒を0℃に保ち、安定した状態で熟成するのが目的です。そしてこの未知数の味を紫外線から守るため、アルミ箔の遮光袋を採用しています。

味の方は、うまみのしっかりと乗った芳醇タイプです。10℃前後の冷やから40℃前後のぬる燗まで、幅広い温度でハイレベルなおいしさが楽しめる、ふところの深い純米酒です。

蔵元は北秋田郡、鹿角郡にあった21の造り酒屋が合同し、昭和19年(1944)に設立された酒蔵。両郡の頭文「北」と「鹿」を合わせて「北鹿(ほくしか)」と命名されました。全国新酒鑑評会では平成だけで16回も金賞に輝いています。

雪中貯蔵の紹介ページ

コスパ抜群の純米大吟醸!秋田のおすすめ日本酒3選

純米大吟醸といえば日本酒の中でも最高ランクです。手間ヒマがかかる分だけどうしてもお値段は高くなりますが、ここでは一升瓶で3000円台という、コストパフォーマンスにすぐれた選りすぐりの3本をご紹介します。まさに飲んべえ必見です。

「天の戸 純米大吟醸45」(浅舞酒造)

この日本酒は、飲みごたえとキレのよさが両立した中辛口で、さらりとした口あたりのあとにうまみの強い味わいが追いかけてきます。「45」とは原料米(吟の精)の精米歩合が45%、すなわち米の55%を削り、残りの45%を使ってお酒を造ったことを表しています。

蔵元の浅舞酒造は大正6年(1917)の創業。全国新酒鑑評会で秋田県では初めての5年連続金賞を受賞するなど、名実ともに秋田を代表する蔵元で、蔵から半径5キロ以内でとれた酒米のみを使用。2011年以降は純米酒だけを造っています。

天の戸 純米大吟醸の紹介ページ

まんさくの花 瓶燗一度火入れ低温囲い純米大吟醸原酒 超限定 黒ラベル(日の丸醸造)

おだやかな香りとスッキリとした飲み口が特徴の純米大吟醸の日本酒です。上品な味わいなので、食中酒としてもピッタリです。「まんさくの花」のブランドは、昭和56年(1981)に放映されたNHKの朝ドラのタイトルにちなんだものです。

蔵元の日の丸醸造は元禄2年(1689)の創業。吟醸酒以上については、しぼりたての酒を一本ずつ瓶詰めしたあとで火入れ(加熱殺菌)をし、低温でじっくりと熟成させる低温瓶貯蔵を採用しています。

まんさくの花を紹介ページ

高清水 純米大吟醸(秋田酒類製造)

グラスに注ぐとおだやかながらもふくよかでほどよい香りがただよい、口にふくむとまずほどよい酸味と、上品なうまみがやわらかに広がります。あと味もスッキリとキレがよく、秋田の酒らしいきめ細かさが感じられます。

蔵元の秋田酒類製造は昭和19年(1944)の創業。1656年創業の酒蔵をはじめとする24名の酒造家が一つになって発足した、秋田で最も生産量の多い酒蔵の一つです。

「高清水」のブランドは、終戦後に一般公募によって名づけられたものです。

高清水の紹介ページ

まとめ

いかがでしたでしょうか。おいしい米、澄んだ水、そして厳しい寒さ。酒造りにはもってこいの環境に恵まれた秋田には、ここに紹介した以外にもまだまだおいしい日本酒が目白押しです。

酒の好みは十人十色。蔵元によってさまざまな味わいをみせてくれる秋田の美酒の中から、あなた好みの「秋田美人」をぜひ見つけてください。

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