都市中心部から各エリアまで!イタリアの治安について徹底紹介

イタリア 治安

世界の中で、一番「世界遺産」登録の数が多いイタリア。歴史ある建築物、洗練されたファッション、モダンな建築デザインなど、常に一歩世界をリードしているイタリアは、日本人にとってもとても人気の国であり、美味しいイタリア料理も魅力のひとつです。

数々の映画の舞台にも使用されることの多いイタリアの町並みは、どこをとってもまるで絵のような美しさ。つい見とれて、治安のことなど忘れてしまいそうです。

しかしながら、イタリアは、あまり治安がよいとは言えない国。スリ・置き引きはもちろんのこと、詐欺まがいの行為で盗みを働くグループや釣銭をごまかずレストランやショップまであるのです。イタリアに出かける時は、充分気をつけなければいけません。

今回の記事では、細長い長靴型の国イタリアの、大都市を中心に北から南まで、エリアごとの治安とその注意すべき点などについてまとめてみたいと思います。

1.イタリア、ミラノの治安で注意してほしい場所

ミラノアーケードの様子

イタリア第二の都市ミラノは、観光客はもちろんのこと、多くのビジネスマンも世界中からやってくる活気あふれる町です。

大きな展示会場もあり、常に様々な展示会も行われていますが、ファッションの分野においては、ミラノコレクションが有名です。

そんな多くの人が集まる場所では、スリ・置き引きに注意が必要です。その中でも、特に治安に心配な場所を紹介します。

1-1 マルペンサ国際空港(ミラノ)

日本からも直行便が就航しているように、長距離線で世界中を結ぶマルペンサ国際空港はイタリアへの空の表玄関です。ミラノ市内から車で約1時間と少し離れていますが、空港内にはスリ・置き引きの注意が必要です。

特に、到着ロビーの両替所やトイレ、カフェなどに、清掃員の格好をしたスリもいます。空港と市内を結ぶバスがありますが、乗客を装ったスリも乗り込んでいることがありますので注意が必要です。

マルペンサ国際空港での犯罪例

到着ロビーで、白タク(違法なタクシー営業)にしつこく声を掛けられ、荷物もあったので仕方なく乗ったら、メーターがついていないので違法な金額を請求された。

マルペンサ国際空港での防犯対策

・両替をする場合、バッグは足の間に挟む、または胸のところで抱えるようにしましょう。

・人前で、絶対に財布を開けない。

・むやみやたらに声をかけてくる人は、信用せずにできるだけ無視をしましょう。

・iPhoneやMacなどの携帯やPCは、イタリアで高額で取引されますので狙われやすいです。

・タクシーを利用する場合には、必ずタクシースタンドでつかまえてください。きちんとメーターがついているタクシーは安心できます。

1-2 ミラノ中央駅

古いイタリア映画「ひまわり」の舞台になったことでも知られている「ミラノ中央駅」。ムッソリーニが建築を指示したという豪華な建物は、駅というよりはまるでギリシャ神殿です。

マルペンサ空港からの直行バスが到着するのもここミラノ中央駅です。どの国でも駅は一般的に治安が悪いとされていますが、構内だけでなく周辺の治安も悪いので注意が必要です。

ミラノ中央駅での防犯対策

・朝早い時間帯や暗くなってからは、一人でふらふら写真を撮りにいかない。

・列車を利用する場合は、車内でもスリ・置き引きにあわないように貴重品の管理に気を配る。

1-3 ドウォーモ・アーケード・スカラ座周辺(ミラノ)

年中、人であふれかえってているのがこのエリアです。ドウォーモとは「大聖堂」のことで、その美しいフォルムをひと目見ようと世界中から人が集まってきます。

アーケードとスカラ座周辺も泥棒に気をつけて下さい。ジプシーと呼ばれる泥棒の被害が多発していますので注意が必要です。

ジプシーとは?

ジプシーとは、インドを起源としている放浪の民で、スラブ系の人々を指します。顔が浅黒くて、ロングスカートに頭にはスカーフ。

赤ちゃんを抱いている人が多いのですが、子供たちと一緒に数人グループでスリをしています。手に段ボールや新聞などを持って近寄っていき、あっという間に財布やバッグを盗むという手口が多いです。

特に注意が必要な場所は?

・ドウォーモ内部とその前の広場

広場には、鳩のエサを手に近づいてくる泥棒がいますので気をつけてください。

・ドウォーモからつづくアーケードとスカラ座前広場。

・ドウォーモ脇のデパート「リナ・シャンテ」の中。

1-4 公共の乗り物と美術館や博物館の中

地下鉄、トラム、美術館や博物館でもスリに注意しましょう。各チケット売り場でも注意が必要。特に注意が必要な有名観光地「サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会」です。

巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」で知られる世界遺産がある教会です。世界中の人が集まってくる人気の場所なので、観光客を狙った泥棒に気をつけましょう。

1-5 ホテル内のロビーやレストラン、BAR、カフェ、客室

ミラノだけではなく、どの都市でも気をつけてほしいですが、ホテル客を装い、綺麗な服装で待ち構えています。

ホテルやロビーの防犯対策

・とにかく自分で身を守るしかないので、常に周囲の様子に気をつけることは鉄則。

・大金を持ち歩かない。

・バッグは、斜めにかけて前にかかえる。

・リュックは、前にかける。

・パスポートなどの貴重品は、ホルダーなどを利用して衣類の下に身に着ける。

・声をかけてくる人は、疑ってかかった方がよい。無視するに限ります。

・暗くなってからの一人歩きはやめる。

・美術館や博物館の中に入る際、荷物やコートを預けるときには絶対に貴重品は入れないようにしてください。

・レストランでは、椅子の背もたれの方にバッグをおかない。

2.イタリア、ベネチアの治安で注意してほしい場所

ベネチア、サンマルコ広場

2-1 ベネチアで気をつけなければいけない場所は?

・水上バスや水上タクシー乗り場

・ゴンドラ乗り場

ベネチアは、移動の手段が水路を通る方法なので、空港や駅からも水上バスや水上タクシーを利用します。乗り降りの際にスリにあうことが多いです。

ロマンチックなゴンドラも、人が多く待っている乗り場や乗り降りの際は充分貴重品に気をつけて下さい。
なるべく大きなバッグ類は持たない方が賢明です。

①サンマルコ広場周辺

町の中心なので人が常にいっぱいです。その観光客を狙っている泥棒もいるので注意しましょう。また、鳩のエサやりにも注意。

(鳩のエサを売っているので、エサやりに夢中になりすぎてスリにあわないように!)

②ドゥカーレ宮殿

宮殿内部にもガイド付きのグループの中に紛れているスリに気をつけましょう。

③BAR(バル)

イタリアのバルは、日本でいえばカフェのようなところ。気軽に誰でも入れるがゆえ、泥棒も潜んでいます。

2-2 ベネチアの治安で覚えておくべき注意点

カジノ

ベネチアのあるカジノは、観光客にはあまり知られてはいないのですが、実は誰でも入ることができるのです。しかし、バックグラウンドには「マフィア」の存在がありますので近づかない方がよいでしょう。

法外な請求をするレストラン

頼んでもいないのに、どんどん料理を持ってきて、あとで高い請求書を持ってくるレストランが多いので気をつけて下さい。事前にレストランに入る前にリサーチが必要です。

3.イタリア、フィレンツエの治安で注意してほしい場所

フィレンツエ

芸術あふれる花の都フィレンツェは、美術館や博物館がいっぱいです。町中が美術館といっても過言ではありません。

3-1 フィレンツェで注意すべき場所は?

①ウフィッツィ美術館

入場券を払って館内にまで入っている泥棒がいます。特に、歩き疲れて、絵画の前にある椅子に腰かけているスキを狙われることが多い。

②ドゥオーモ(大聖堂)内部とその周辺

町の中心として目印になるため、ここで待ち合わせをする人が多い。そのため、ジプシーや物乞いの格好をした泥棒がたくさんいます。

③ベッキオ橋周辺

橋の上には、たくさん貴金属店が並んでいるため、スリが多いことで有名です。店内に潜んでいることもありますのでご注意を。

4.イタリア、ローマの治安で注意してほしい場所

スペイン広場ローマ

永遠の都ローマ。その言葉通り、石畳の情緒ある町並みが続くローマは、イタリアの首都。また、カトリック信者の聖地「バチカン市国」のサンピエトロ寺院があることから、世界中の人々が日々訪れています。

そんな魅惑の都市ローマでは、「スリ・置き引き」以外にも、様々な犯罪が起こっています。いったいどのような悪質な手口を使っているのでしょうか。

残念ながら、イタリアでは観光客目当ての詐欺まがいの犯罪も多発しているのです。では、観光客を狙う、その巧妙なるやり口の数々をご紹介したいと思います。また、スリ・置き引きを含む、犯罪の多くは、イタリア人ではなく実はほとんど外国人です。

それでは引き続き、観光客相手の犯罪の手口についてご紹介したいと思います。

4-1 ローマで注意してほしい甘い誘い

女性編

イタリアらしく「パスタを食べに来ないか?」と甘い言葉で話しかけてくる男性には要注意です。はじめて会ったばかりの女性を自宅に誘うというのは、何か裏があると考えた方がよいでしょう。

実際に、睡眠薬を飲まされて強姦されたという事件も過去にありました。「NO!」とハッキリ断る勇気、必要です。

男性編

「可愛い女性がいるお店がある」と、しつこく勧誘し、うっかりついていくと、最後に法外な値段を請求され、現金がないとクレジットカードで支払いを強要されます。

4-2 ローマで警官を装った尋問による犯罪

警官の服装で、観光客に声をかけてくる泥棒がいます。「パスポートを見せなさい。」「クレジットカードは持っているか?」などと質問をしてくるのです。

本物の警官は、何も悪いことをしていない一般人にこのような質問をすることはないので、できる限り無視をしましょう。

4-3 ローマのレストランで法外な請求

観光客目当てのレストランでの被害が多発しています。店頭で勧誘をしているレストランは特に注意が必要です。英語のメニューがあるからと誘って来る店も危険です。

テーブルにつくと、あれこれ頼んでもいないものを運んできて、あとで法外な金額を請求するという手口です。おそらく、「時価」と記載してあるものをおすすめしているのだと思います。

ですから、金額を事前に確認していない場合は、泣き寝入りをして支払うしかないわけなのです。勧められるがままに、「ニッコリ笑ってうなづく」という日本人特有のパターンになってしまうと、相手の思うツボです。

しっかりと、メニュー上に金額が記載されているものを、指さして注文してください。それ以外のものは、勧められても「NO!」と断りましょう。

4-4 コロッセオでの写真撮影は注意

古代の円形劇場「コロッセオ」では、剣闘士の格好をした人達が一緒に写真を撮らないかと近づいてきます。肩を組んでポーズを撮るので、つい一緒に写真を撮ってしまいがちです。

ただし、これは、あとでお金を要求されますのでやめた方が無難でしょう。かなりしつこいので、無視するに限ります。

4-5 バイクの二人乗りによるひったくり

道路を歩いていると、後ろからバイクがやってきます。前はバイクの運転、うしろはひったくりの担当。あっという間に、肩にかけたバッグをひったくられてしまいますので、気をつけてください。

石畳の道路で転倒すると大怪我をしますので、不幸にしてひったくられた時はあきらめてバッグを離した方がよいでしょう。

4-6 ローマで注意してほしい治安の悪いエリア

残念ながらローマは、どこでもスリ、置き引き、ジプシーもいっぱいです。特に治安がよくないエリアを紹介しましょう。

①テルミニ駅とその周辺

警察が常にパトロールをしており、かなり治安はよくなった方なのですが、まだまだ危険です。スリ・置き引き、ジプシーはもちろんのこと、駅周辺は浮浪者のたまり場になっており、酒ビンなども転がっています。

アルコール中毒や麻薬中毒者などもいますので、日中でも駅構内以外は近寄らない方がよいでしょう。また、個人で格安ホテルをネット予約する方が多いと思いますが、たとえ安くてもテルミニ駅周辺は避けるようにした方がよいと思います。

②バチカン市国(サンピエトロ寺院)周辺

常に人が集まる場所なので、サンピエトロ寺院内外でスリ・置き引きの被害が絶えません。隣接するバチカン美術館の中でも盗難にあう人が多いので注意です。

③トラステベレ

ローマの下町「トラステベレ」一帯は、治安が悪いことで知られています。テベレ川に面しているエリアはもちろんのこと、夜はあまり近づかない方がよいでしょう。

カンツォーネレストランや、お手頃価格で本場イタリアの味を楽しめるレストランや可愛いショップなど、魅力的な下町です。

どうしても行ってみたい方は、大きなバッグは持たず貴重品は身に着け、少し現金をポケットに入れて身軽な格好で出かけた方がよいでしょう。

④スペイン広場

世界中にあるスペイン広場の中でも、圧倒的に知名度が高いのが、ここローマのスペイン広場。今は亡き、オードリー・ヘプバーン主演の映画「ローマの休日」の舞台になったことでも知られています。

広場の目の前は、高級ブランドショップが並んでいることもあり、ジプシーも多く出没する場所。ショップ内も人混みで混雑している場合は、客を装ってスリを働く泥棒が忍び込んでいます。

現金・パスポート・クレジットカードの盗難にあわないように充分に気をつけください。

5.イタリア、ナポリの治安で注意してほしい場所

ナポリ2

さて、イタリアは、北と南は別の国であると言われるくらい格差があるということはご存知でしょうか。経済の中心はミラノを中心とする北イタリア。

ナポリから南は、大地域であるにもかかわらず失業率は高く、貧困です。北イタリアに比べ貧困な南イタリアは、シチリア島も含め非常に治安が悪い地域です。

5-1 ナポリ市内で特に注意すべきエリア

ナポリ中央駅(鉄道)周辺

ナポリへ行く時には、貴金属はつけないようにしましょう。ネックレス、ブレスレット、指輪などもできればはずして下さい。。

また、高級時計もしないようにしてください。地下鉄や列車を利用する場合はくれぐれも気をつけて下さい。地元民も被害にあうという治安の悪さです。

ナポリの港一帯

カプリ島などのリゾートの島へ渡る船が往来しているため、特に夏場はたくさんの人で混雑しています。泥棒による被害も多発しています。

以前実際にあった事件は、ロレックスの腕時計をしていた添乗員が、人混みの中であっという間に盗まれたそうです。

スパッカ・ナポリ(トリブナー通り付近)

日中でも細い路地には入らないようにしましょう。強盗やひったくりが多い地域です。ナイフを使った強盗事件も多いので行かないようにしましょう。

ガリバルディ地区

ここは最も治安が悪いとされ、また、過去に日本人観光客が殺害されるという痛ましい事件があったのもこの近くの地下鉄の駅の辺りです。近づかないようにしましょう。

モンテ・サント地区、サニタ地区(考古学博物館北側エリア)

こちらも地元民も近寄らない危険地域。

5-2 ナポリでの防犯対策

①ショッピング袋を持たない

ショッピングをしたあと(特にブランド品)、紙袋を持たない。あらかじめビニールバッグなどを準備しておきましょう。

②貴金属類をつけない

ピアスを盗もうとした男に、耳ごと引きちぎられて重傷を負ったケースも。腕を切って時計をとられるといった事件もありますので、貴金属類は一切つけないようにしましょう。

③むやみやたらに道を尋ねない。

観光客であることをアピールしているようなもの。あとで仲間と一緒に後をつけられるケースもあります。迷っても人に道を尋ねるのはやめましょう。

④レストランでは、なるべくイタリア語で!

地元のレストランに入る場合、英語は通じませんので、イタリア語をなるべく話す努力をしたいです。ナポリ人は、地元の言葉かどうかを瞬時に聞き分けるそうです。

法外な金額を請求されないためにも、観光客でないことをアピールする努力が必要です。被害にあわないためにも、ホテル内のレストランを利用した方がよいでしょう。

⑤人から勧められるドリンク類は絶対に口にしない!

実際にあった事件は、気軽に話しかけてきた人にもらったコーラを飲んだところ、眠気が襲ってきてその場で寝込んでしまった。

気がついた時には、バッグごと盗まれていたというもの。実は、コーラの中に睡眠薬が入っていたようです。仲良く話しかけてきてドリンクを勧める人には注意をしましょう。

6.まとめ

イタリアの治安についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。あまりにも怖がっていては、楽しいイタリア旅行も台無しですが、しっかり気をつけて自分の身を守ってさえいれば快適に過ごせます。

特に、ナポリの治安には気をつけましょう。「ナポリを見てから死ね。」という言葉があるように、「死ぬ前にこの美しいナポリの風景を見なさい。」というような意味です。

それほど美しいナポリ湾ですから、ぜひとも見ていただきたいのですが、危険地区は避けて、対処法をきっちり守って最高の旅にしてください。

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