ロンドンの歴史ある王立公園、リッチモンドパークの全ガイド

リッチモンドパーク

ロンドンにある王立公園のひとつ、リッチモンドパークについて知りたいと考えていませんでしょうか。広大な園内には、赤シカやダマジカなどの野生動物のほかに、多様な植物が咲き誇ります。

また、リッチモンドパークは、ロンドンにある王立公園なかでも、敷地面積およそ10キロ平方メートルと最大規模を誇ります。

散策や犬の散歩、ジョギング、サイクリング、ピクニックに最適の場所であり、観光に訪れた際はその落ち着いた雰囲気に癒されるでしょう。

今回の記事では、そんなリッチモンドパークの歴史や概要、魅力的な見どころについて紹介します。

1.ロンドンにあるリッチモンドパークについて紹介

リッチモンドパーク

リッチモンド・パークは敷地面積9.9平方キロメートルの都市公園で、ロンドン市内の王立公園の中では最大規模となります。また、周囲を塀で囲まれた都市公園としてはバーミンガムのサットン公園に次いで2番目に大きな公園となります。

公園内にはいくつかの歴史的建造物のほかに、カフェやレストラン、各ゲートには公共トイレもあります。サイクリングやフィッシング、乗馬、ゴルフ、ラグビーなどスポーツを楽しむ場所としても人気です。

園内には歩行者専用のもの、車両通行可能なものをあわせると12箇所のゲートがあります。車両が入園できるのは日中のみとなりますが、歩行者は24時間入園できます。園内には乗馬専用のブライドルウェイと自転車専用道もあります。

警備を担当するのはロンドン警視庁の王立公園警備部門となります。さまざまな野生動物や昆虫、小川、湖、ガーデンなど豊かな自然もこの公園の特徴で、過去何世紀にもわたってほぼ設立当初のまま保存されていることから、自然保護区域、特別科学的関心地などにも指定されています。

公園に隣接する住宅にはリッチモンド・パーク・フリーホールドと呼ばれる賃貸料が課せられていて住民は毎年2ポンドから200ポンドを支払っているそうです。

2.リッチモンドパークの歴史について

現在リッチモンド・パークのあるエリアが王室にゆかりのある土地として歴史的資料に登場するのは1200年代後期、エドワード王朝時代のことで、当時はマナー・シーンと呼ばれる王室の所有地でした。

リッチモンド・パークの歴史は、イングランド国王チャールズ1世の時代に遡ります。1625年、ロンドンで大流行していたペストから逃れるために、チャールズ1世は宮廷をリッチモンド宮殿に移し、丘の上のエリアをアカジカとダマジカの狩猟場にしました。

当時すでにリッチモンドには公園があったため、これと区別するために当初は国王の「新公園」と呼ばれていました。1637年、チャールズ1世は公園を塀で囲むことにするのですが、地元民の反対にあったため彼らの通行を特別に許可しました。その後部分的に改築・補強されていはいるものの塀は今も当時のまま保存されています。

1833年から1842年のあいだにピーターシャム・ロッジ・エステートとサドブルック・パークの一部がリッチモンド・パークの一部となり、リッチモンド・ゲートからペンブローク・ロッジの間にテラス・ウォークが造られました。

1851年にはラッセル・スクールが建てられました。1872年には議会法により一般通行者の入園が許可されました。

20世紀に入ると、エドワード7世がかつては私用にのみ利用され、一般市民には閉鎖されていた森林のほとんどを含む園内を一般公開しました。

1915年には園内の平地部分にサッカーやクリケットのグラウンドが造られました。かつてグレート・パドックと呼ばれた王室の狩猟に利用されたシカの飼育地であったエリアにはゴルフ場が建設されました。

3.リッチモンドパークの見どころポイント4選

3-1 白壁が美しいジョージ王朝時代のロッジ

リッチモンドパーク

園内にはゲートハウス以外に6棟の建物があります。園の北側、ピーターシャム・ゲートを南に進み、プレイグラウンドの向こうに位置するペンブローク・ロッジは初代ラッセル伯ジョン・ラッセルの邸宅で、1847年には当時の首相ジョン・ラッセルが移り住みました。後には彼の孫であるバートランド・ラッセルが幼少期を過ごしました。

現在はレストランとして利用されていて、バトラーズ・パントリーではイギリス料理が楽しめます。セルフ・サービスで予約も必要ありません。中庭からの眺めも美しく、結婚式や葬式などイベント会場としても人気があります。

園内には各ゲートにある売店のほか、園の東側、ロー・ハンプトン・ゲート近くにはサンドイッチやケーキなどの軽食が楽しめるロー・ハンプトン・カフェがあります。シーン・ゲートから南に徒歩10分、左手に位置するホワイト・ロッジはかつては国王ジョージ1世の狩猟用のロッジでした。

その後1950年代からはロイヤル・バレエ団付属の学校として使用されています。現在は11歳から16歳までの生徒が通うロイヤル・バレエ・ロウワー・スクールとなっています。

3-2 植物、春に咲き誇るアザレアが見もの

リッチモンドパーク

園内には数多くの森や雑木林があります。自然のままほぼ手付かずのエリアもあれば、人の手を加えて改良された庭園もあります。園の南西、ラダーズタイル・ゲートから徒歩13分の場所にあるイザベラ・プランテーションは第2次世界大戦後に既存の森に手を加えて改良された森林公園です。

毎年春には1920年代に日本から取り寄せられたアザレアが咲き誇り、ツバキやツツジなど年間を通して美しい花を鑑賞できます。

実をつける木々は鳥やコウモリ、蝶やトンボなど昆虫たちの住みかとして最適で、池や小川にはカエルやヤモリなどが生息しています。

50種を超えるビートル、130種を超える蝶やガ、70種を超える鳥や6種のコウモリなどそのバラエティも豊富です。イザベラ・プランテーションを目当てにこの公園に訪れる人も多いといわれています。

3-3 アカシカ・ダマジカの生息地

リッチモンドパーク

もともとシカの狩猟地として造られたこの公園内には多くの古い樹木や菌類に加え、キツツキ、リス、ウサギ、保護指定動物であるクワガタムシなどさまざまな野生動物が生息しています。

もともと飼育下にあったものが逃がされたものなのか、本来野生種ではないワカケホンセイインコも数多く生息しています。

園内にある30を超える池には水鳥や水生生物も生息しています。リッチモンド・パークはアカシカとダマジカの生息地として有名で、園内には600頭以上が生息しています。シカの個体数の調整のため、毎年2回間引きが行われ、1回に百頭ほどが殺処分されています。

これは不必要に動物を殺傷し、ほかの野生動物にも精神的苦痛を与える行為であるとして、動物愛護団体や一般市民からの抗議の声も多く、避妊などによるより人道的な解決策が求められています。

3-4 セント・ポール大聖堂をのぞむ素晴らしい景観

リッチモンドパーク

ピーターシャム・ゲートを入るとすぐ左手に見える小山はヘンリー8世の小山です。ヘンリー8世はチューダー王朝第2代イングランド王で、6回も結婚したことと、ローマ・カトリック教会からのイングランド国教会の分離する宗教改革を招いた、イングランドの歴史上最も著名な人物のひとりです。

この小山は公園が造られる以前から存在したのではないか、また古墳なのではないかという憶測もあるそうです。頂上からは東へ16キロメートルの距離にあるセント・ポール大聖堂が見渡せます。この景観は保護対象になっているため、それを遮る建物の建設は禁止されています。また西側にはテムズ河の渓谷が見渡せます。

世界有数の大都市であるここロンドンの中心地にこんな大自然を維持保存できるのは自然や街の警官を大切にするイギリスならではといえます。

博物館などのアトラクションも楽しいですが、都会の喧騒を離れて木々や動物たちに囲まれながらのんびりするのもまたよいものです。

4.リッチモンドパークの基本情報

■リッチモンドパークの営業時間

7:30-21:00

■リッチモンドパークの入場料

無料

■リッチモンドパークの休館日

年中無休

■最寄駅

South West Trains線 Richmond駅下車

■地図

5.リッチモンドパークの口コミ

6.まとめ

いかがでしたでしょうか。ロンドンのリッチモンドパークは、豊かな自然を感じることができる公園です。可愛らしい動物や綺麗な植物など、見どころが豊富な公園ですので、海外旅行という見知らぬ土地で少し疲れてきたら訪れて見てはいかがでしょうか。

リッチモンドパーク