富山のおすすめ観光スポット9選!穴場から名所まで満喫しました

富山 観光 

2015年に開業した北陸新幹線のおかげで首都圏からのアクセスがぐっと良くなった富山。加賀百万石の石川、ワインや現美新幹線など、最近めきめき売り出し中の新潟にはさまれてやや地味な感じがする県ですが、しっかりと素晴らしい魅力が溢れている県です。

日本海と3000m級の立山連峰に挟まれた富山には、厳しくも美しい自然と、そこからの得られる風景や食の恵みが溢れています。また、実直な職人たちによって代々受け継がれてきた伝統工芸品もたくさんあります。

今回の記事では、2016年秋に1週間をかけて富山県内を回ってきましたので、心に残ったこと、おすすめしたいことをまとめてみました。ぜひ富山旅行の参考にしてください。

1.富山県を旅行するなら訪れてほしいおすすめ観光スポット9選

1-1 自然への挑戦「黒部峡谷」

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黒部峡谷は3000m級の山々がそびえる立山連峰の中にあります。険しい山の中なので車でのアクセスはできず、宇奈月温泉からトロッコ電車に乗って行きます。

この電車は4月~11月しか開通しておらず、紅葉目的の私たちが訪ねた11月上旬はシーズンもそろそろ終わりの時期でした。

遊園地の電車のように可愛らしいトロッコ電車は、関西電力の電源開発用に設置された線路を利用したもので、宇奈月温泉から欅平(けやきだいら)までを約1時間20分で結んでいます。

朝9時。紅葉時期の金曜日だったせいか、宇奈月温泉駅は人で溢れていました。事前予約をしておいて正解でした。トロッコ電車には窓の付いている車両もありますが、黒部の空気を感じ、景色をクリアに見るなら窓なしの普通車両がおすすめです。

窓は付いていないものの屋根はありますし、料金も窓付き車両より割安です。ただし風を切って走るので、季節や気候によってはとても寒いのは覚悟しないとなりません。

ダウンジャケットやマフラー、ひざ掛け、手袋の完全防備で乗り込み、寒いけれど美しい峡谷の景色を楽しみながらトロッコに揺られて行きました。

山肌を覆う色とりどりの紅葉もさることながら、黒部川の水が絵の具を溶かしたようなマットな青色でとても神秘的な感じがしました。

途中にはヨーロッパの砦のようなダムや深い谷に架かる橋、切り立った険しい山の斜面などの見どころがたくさんあります。狭いトロッコ電車は3人掛けが基本ですが、この日は混んでいたせいか行きは4人掛けになり、身動きもできなかったのですが、そんなことを忘れさせてくれる美しい景色の移り変わりでした。

事前申し込みが必要ですが、終点の欅平からさらに奥に行く「パノラマ展望ツアー」というものがあり、参加してきました。他の観光客が見られない景色が展望できるというのが売りですが、私が感動したのは景色ではなく、電源開発のための自然との壮絶な闘いの話です。

特に黒部は険しいだけでなく高温の地帯があり、それはそれは多大な労力を消費して電力を得たのだそうです。このツアーで紹介された吉村昭の小説『高熱隧道』を旅行後読みましたが、雪崩による犠牲なども含め、多くの命の上に立って成り立った事業だったことに心が震えました。

そのような多くの熱意と命の上に敷設されたトロッコ電車で観光を楽しめるありがたさを感謝しなければ、と感じました。

1-2 不思議がいっぱい:魚津

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宇奈月に近い魚津にある「魚津埋没林博物館」では、「蜃気楼」と「埋没林」という、この地の2つの不思議を学ぶことができます。

蜃気楼は離れた場所の景色が光の屈折によって海上に伸び縮みしながら見える現象です。ビデオで蜃気楼ができる仕組み、実際の蜃気楼の様子などが見られてとても興味深かったです。

蜃気楼は春に見られることが多いこと、少し離れた所にある街並みが蜃気楼になって写ることが科学的に理解できます。

また、この博物館には埋没林が保存されているエリアもあります。魚津の埋没林は海面の上昇で森が水中に沈んだもので、約2000年前のものと言われています。

粘土のような肌合いの、曲がりくねった大木が水中に横たわっている様子が幻想的な雰囲気を漂わせていました。2000年もの間、朽ち果てずに水中で化石になってしまうなんて自然の不思議を感じます。

埋没林に触れるコーナーもあり、つるつるとした感触を実感できます。観光施設としてはやや地味な感じがするかもしれませんが、思った以上に印象に残りました。知的好奇心を満足させてくれる場所ですので、時間の許す方は是非訪問してみてください。

1-3 爽快クルーズ:新湊

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新湊の「海王丸パーク」は帆船、新湊大橋そして向こうに見える立山連峰が爽快な公園です。ちょうどこの日は快晴、「世界でもっとも美しい湾クラブ」に入っている富山湾の美しさを堪能できました。

新湊大橋は歩くことができ、公園からとは違った角度と高さから景色を眺められます。工場地帯が眼下に見え、美しいだけではない富山湾の現実を知ります。歩道は窓と屋根が付いている全天候型ですから、雨の日や寒い冬でも難なく歩けます。

この海王丸パークからは内川遊覧船も出ており、たくさんの美しい橋がかかる内川の景色と富山湾クルーズを楽しむことができます。夕方の便に乗ったので、富山湾に戻って来た時はちょうど夕暮れ、真っ赤な空と暗く沈みゆく立山連峰がとても印象的でした。

遊覧船の副船長は猫のみーちゃん。一緒に乗船しましたが、途中居眠りなどしていました。それでも下船時は屋根から乗客を見送り、ちゃんと任務を果たしていました。

1-4 古刹に守られて:高岡

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国宝・瑞龍寺は高崎駅の南側にあります。高岡の町を整備した加賀藩二代藩主前田利長の菩提寺で、江戸時代初期に建てられた歴史ある寺院です。たくさんの国宝や重要文化財を擁する伽藍は荘厳な雰囲気です。

こんな大きな寺院なのに、仏殿に安置されている仏像は気品があるものの小さいのが意外でした。代わりに複雑に組まれた梁が特徴の仏殿の天井は一種の芸術品、何枚も写真を撮りました。

また、前田家の威光を反映して、重厚かつ華麗な装飾が施された法堂もさすが国宝の風格です。多くの人は表の伽藍だけを巡って帰ってしまうのですが、実は境内の裏手にも見逃せないものがあります。それが5基の分骨廟で、前田利長はじめ父の利家、織田信長など歴史好きにはたまらない人々のものなのです。

高岡の祖、利長の廟は特に大きく美術的にも優れており、壁面に25体の菩薩が浮き彫りになった珍しさと美しさにしばし見入ってしまいました。

1-5 夜に煌めく:富山

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富山県の県庁所在地、富山タウンはトラムの走る整備された町です。コンパクトシティのモデルとして世界にも注目されているそうですが、観光客にはたくさんの美味しい食事処と美しい観光スポットが嬉しい町です。

個人的には富山市ガラス美術館も印象的でしたが、環水公園の夜の美しさには感動しました。駅から徒歩数分のところにあるこの公園は市民の憩いの場所であり、市内随一の観光名所でもあります。

園内には「世界一美しい」と言われるスターバックスもあります(外観ではなく店から見える公園の景色が美しいのでしょう)。赤く紅葉した桜並木の向こうに見える橋の両端は展望台になっていて、上から市内が見渡せます。

夜、園内至る所に煌めくオブジェや噴水、華やかなライトアップがあり、昼とは全く違う光景が広がります。環水公園は昼と夜、是非2回訪れて欲しいスポットです。

1-6 自然美と人工美:庵谷・散居村展望広場

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庵谷(いおりだに)は岐阜との県境に近い場所にある峡谷で、神通川が深い谷を削って蛇行している様子が見える場所です。

雪解けの頃は水量が増え迫力が増すとのことですが、紅葉の頃も青い水と色づいた山肌のコントラストがとてもきれいでした。車がないと行きにくい場所ですが、近くの利賀の周辺も富山の美しい峡谷が見られる場所です。

散居村展望台は砺波平野の散居村の様子が手に取るようにわかる場所です。「散居村」とは家同士の距離が離れている珍しい形の集落です。

地上から見ただけではさほどの特異性は感じられませんでしたが、上から見るとパラパラと家が散らばっていて、各戸の周りの防風林で一つ一つの家の位置がはっきりとわかります。

なかなか他ではお目にかかれない、面白い光景です。砺波平野全体で7000戸もの数があるそうです。春先に平野に広がる田に水が引かれると水面を夕日がオレンジに染め、この展望台からの夕景は何ともいえない絶景になります。

1-7 彫刻の町:井波

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ガイドブックにはあまり詳しく紹介されることのない井波は彫刻の町で、風情のある落ち着いた町並みがとても気に入りました。なかなか見どころも多く、しっとりとした散策の時間を楽しみたいなら、声を大にしておすすめしたい町です。

町中に木彫りが溢れており、メインストリートの八日町通りは店の看板はもちろん、バス停、電話ボックスまで木彫りです。そこかしこにある大小の木彫りを探して歩くだけでも楽しい通りです。八日町通りの突き当りは北陸最大級の立派な伽藍を持つ瑞泉寺です。

ここももちろん一流の彫刻で飾られています。山門の青い目の龍、本堂を飾る数々の動物の彫刻も細密で素晴らしいのですが、式台門に施された「獅子の子落とし」の彫刻は井波彫刻の最高傑作と言われています。

可愛い子をたくましく育てるために崖から突き落としたものの、内心は心配で仕方ない親獅子の表情が何とも言えません。

巨大な木彫りの七福神が並ぶ井波の道の駅には、彫刻総合会館があり、素晴らしい井波彫刻の傑作を鑑賞することができます。また、名人の店などもあってその仕事ぶりや作品購入もできます。木彫りの小品が入っているガチャガチャも楽しいです。

1-8 白川郷に負けない:五箇山

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岐阜県の白川郷は合掌造りの里として世界的に有名ですが、富山県にある五箇山も世界遺産で、なかなかの規模の合掌造り集落が雰囲気たっぷりです。集落のはずれの小高い丘は集落全体が映せる絶好の撮影スポットです。

五箇山では合掌造りの民宿に宿泊しました。家の中は近代的に改装されて居心地は良かったのですが、その分古い梁や家の構造を見られるわけではなく、少々期待外れな面はありました。

それでも宿の方から家や集落の歴史や文化などを聞き、囲炉裏の周りで伝統的な食事を頂きながら、興味深い一夜をすごしました。今では宿泊客の半分くらいは外国人とか。暑い国からの人たちはわざわざ雪深い冬にくるのだそうです。

五箇山集落の近くにある「菅沼合掌造り集落」もこじんまりはしていますが、静かな雰囲気の見逃せない場所ですので忘れずに立ち寄ってください。

1-9 漫画の世界:氷見

富山県の北部、石川に近い氷見は藤子F不二雄さんの生まれ故郷ということで町中で忍者ハットリくん、笑うせーるすまんなど漫画のキャラクターに出会えます。藤子F不二雄さんの生家は町なかの寺院で、その境内にもキャラクターの石像が並んでいました。

「氷見まんがロード」には藤子F不二雄さんのオリジナルキャラクターの像もたくさんあり、近づくと上のスピーカーからそのキャラクターの声が流れてくる楽しい仕掛けです。

また、商店街の真ん中にある橋には「忍者ハットリくん」のからくり時計があり、毎正時に5分ほどのからくり人形劇が催されます。音声はもちろん、煙などの演出もあり、なかなか凝ったものでした。

2.富山で食べたいオツな味

2-1 牡蠣

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宇奈月に近い入善(にゅうぜん)では、深層水を利用して全国から集めた牡蠣を浄化しています。一年中色々な種類の牡蠣が味わえ、それを目当てにやって来る人がたくさんいます。

私たちも焼き牡蠣を堪能しました。自分で牡蠣を焼くのは初めてでしたが、店員さんが丁寧にやり方を教えてくれました。魚がおいしい富山ですが、他県のものとはいえ美味しい牡蠣も味わえるのは新鮮な驚きでした。

2-2 ラムネ

高岡で和菓子の木型の技術を応用して作られているのがラムネです。一つ2センチほど、あまりに可愛らしく繊細なつくりに食べるのがもったいないくらいです。

手作りで、香りも上品でふんわりとした優しい味わいです。包装もセンスの良いもので、お土産にはぴったりだと感じました。

2-3 押し寿司

富山ではます寿司も有名ですよね。全国に出荷しているます寿司「源」は富山市郊外にミュージアムを持っており、寿司の製造過程などを見学できますが、そこにはます寿司だけでなく、ぶり寿司やたいの寿司、ますとぶりの重ね寿司などもあって、目移りがしてしまいます。このミュージアムは駅弁はじめ、弁当に関する展示なども充実していて、なかなか見応えがありました。

2-4 その他

その他、宇奈月や富山タウンの地ビール、甘えびのおぼろ昆布重ねも忘れられない味です。もちろんホタルイカ、白エビ、ブラックラーメンなど富山名物と言われるものはさすがの美味しさでした。胃袋が3つくらい欲しいと感じる富山です。

3.泊まってきました!憧れのリバーリトリート雅樂倶

富山旅行の目的の一つは、「リバーリトリート」に泊まることでした。このオーベルジュは富山の素材を生かした前衛的なフレンチレストランがあることで知られ、是非それを食べてみたいと思ったのです。

3-1 館内

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リバーリトリートは25室、川の眺めが心地よいゆったりした造りです。宿泊客だけでなく、レストランやカフェの利用で来館しているグループもあり、昼間のロビーは華やかかつ賑やかでした。

ショップにはセンスの良いオリジナルスイーツやセレクトされた品が並んでいましたし、パブリックスペースには自由に頂けるドリンクやスイーツがあって贅沢な気分に浸れます。

何より、館内は小さな美術館のよう、いたるところに飾られている美術工芸品が雰囲気を一層落ち着いて洗練されたものにしていました。

3-2 食事

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温泉でくつろいだり、館内の美術品鑑賞を楽しんだりしていると、いよいよ夕食の時間です。テーブルの上に置かれたお品書きには、素材名しか書いていないので、どのような料理が出て来るのか一層期待が高まります。

礼儀正しくスマートなスタッフが運んで来る料理は、器や盛り付けも含めて全て芸術品のような美しさです。さらに味は外観を凌駕する素晴らしさで、素材の組み合わせや意外な調理法に目から鱗の連続でした。

一皿一皿に感動しながら夢のようなディナータイムを過ごしました。調子に乗ってアルコールの方もだいぶ過ごしてしまいましたが。

朝食は和食、これまた素晴らしいものでした。出来立ての豆腐にかけるオリーブ油は数種類あり、選択ができます。もちろんご飯は土鍋で供され、器はどれも美術品のようで、食べるのを忘れてしばし見入ってしまいました。

見て良し、食べて良し、過ごして良し…リバーリトリートは五感を高いレベルで満足させてくれる最高の宿でした。もちろんそれなりの出費はありましたが、価値ある1泊だったと思っています。

4.まとめ

このようにじっくりと回った富山。駆け足では行けない所に行き、見られないものを見て、ディープな富山の魅力のさわりを感じることができました。

1週間かけて旅行をしていると言ったら、地元の人が「富山にそんな見る所があるんですか?」と驚いていましたが、どうしてどうして、1週間では訪問できなかった所もたくさんあります。

今回は秋に行きましたが、季節を変えればまた違った富山の美しさ、美味しさに出会えるはずです。また季節を変えて、今回行かれなかった所を中心に訪ねてみたいと思っています。

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