東海道五十三次ってなに?ルートから距離、浮世絵まで徹底紹介

東海道五十三次

3.江戸時代の風情が残る!東海道五十三次の名所4選

東海道の道中には風光明媚な場所や名所旧跡が多く、参勤交代の大名をはじめ、幕府の役人や商人、お伊勢参りの旅人などで賑わっていました。

旅人は道中で名物料理に舌鼓を打ったり、土地の名産品を購入したり、寄り道をして物見遊山を楽しんだりしたことでしょう。

今でも当時の面影をしのばせるような、風情のある建物や美しい景勝地が東海道の所々に残っています。ここではその中から4つ選んでご紹介します。

3-1 箱根越え(神奈川)

正月の箱根駅伝でもおなじみの上り坂は、江戸から京を目指す旅人の前に立ちはだかる最初の難関です。頑張って上りきると、ご褒美のように芦ノ湖、相模湾、富士山などの絶景が目の前に広がります。

七曲の坂を越えた所にある「甘酒茶屋」は江戸時代から続く老舗で、旅人の気分で休憩するには最適です。隣には「箱根旧街道資料館」があり、無料で見学できます。

3-2 蒲原宿(静岡)

なまこ壁、格子のある家やクラシカルな洋館などが連なり、風情ある街並みが魅力の蒲原宿は、鎌倉幕府のもとで整備された古い宿場の一つです。

国の登録有形文化財である志田邸、旧五十嵐歯科医院をはじめ、旅籠、商家、名主の住宅など多くの見所があり、散策にはもってこいです。

3-3 岡崎宿(愛知)

徳川家康誕生の地であり天下取りの足がかりにもなった岡崎宿は、東海道の中でも3番目に規模の大きな宿場町です。

見所は「岡崎27曲がり」と言われる曲折した街道で、家康が産湯に使った井戸が残る「岡崎城」や「大岡越前守旧邸跡」「大平一里塚」など、歴史好きにはたまらないスポットが点在しています。

3-4 関宿(三重)

日本の道百選の一つでもある関宿には、江戸後期からの建物が200棟近く残っており、当時の面影が色濃く残った街並みは重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。

約2kmにわたって続く情緒豊かな街をぶらぶらと散策するだけでも、江戸時代にタイムトリップした気分にどっぷりと浸れます。

4.浮世絵作品としての「東海道五十三次」

「東海道五十三次」と聞いて多くの人が脳裏に浮かべるイメージは、やはり歌川広重の描いた浮世絵の世界でしょう。

広重は東海道を描いたシリーズを生涯に20種以上制作していますが、最大の傑作と言われているのは、天保4年(1833)に大判(約39cm×27cm)サイズで発売された保永堂版の『東海道五十三次』でした。

53の宿場に出発地の日本橋と終点の京を加えた55枚構成の『東海道五十三次』は、遠近法や立体的な描写を駆使したクオリティの高さと大胆な構図、叙情的な独特の世界観、そして“ヒロシゲブルー”と呼ばれた青が基調の鮮やかな色使いが特長です。

広重の作風は19世紀フランス印象派の画家たちや、アール・ヌーヴォーの芸術家たちに大きな影響を与え、ゴッホは広重の作品を何度も模写したと言われています。

そして気軽に旅ができなかった当時の一般庶民にとっては、憧れの外界を垣間見ることのできる貴重な機会にもなったため、『東海道五十三次』は日本美術史上空前のベストセラーとなり、広重は一躍浮世絵界の寵児となったのでした。

5.まとめ

いかがでしたでしょうか。

昔の旅人のように五十三次の全ルートを一気に踏破するのは、時間的にも体力的にも容易ではありませんが、何日かに分けて各宿場の史跡を訪ね歩くツアー企画は、ネット上でいくつも見つけることができます。

興味を感じた方はぜひトライしてみてはいかがでしょう。



東海道五十三次