奈良の名物である飛鳥鍋をご存知でしょうか。飛鳥鍋は奈良県の、とくに明日香村の郷土食です。明日香村といえば、1400年前に日本の都があったところです。
明日香村の各所にはそのころの遺跡が残り、いまなお、古代史ファンを魅了し続けています。そんな明日香村の郷土食、飛鳥鍋は、牛乳をベースにしたお出汁の鍋料理です。
今回の記事では、そんな飛鳥鍋について紹介しています。ぜひ参考にしてください。
これぞ奈良の名物!飛鳥鍋について徹底紹介
そもそも飛鳥鍋とは?
クソあっちい明日香村で飛鳥鍋♪(*^^*)お店は涼しいので夏だってこれが美味い♪♪ pic.twitter.com/iPIjgxS9n0
— 湖条圭子 (@Keiko_kojyo) 2018年7月15日
飛鳥鍋とは、奈良県の郷土食と言われていますが、特に明日香村の家庭料理です。
「寒い冬に、家族が集まったら、よく飛鳥鍋を食べます。それほど地域に根付いているので、各家庭がそれぞれの特徴を持っています。」
と言われていますが、鶏ガラでとったスープに、昆布やカツオでとった和風だしを合わせ、そこに、鶏肉や様々な野菜を入れて煮込み、最後に牛乳を加えるのが飛鳥鍋の基本です。
今でこそ、ミルクベースの鍋料理もありますが、戦前から各家庭で食べられている鍋料理に牛乳を加えていたのは、とても珍しいです。
飛鳥鍋の由来や歴史をかんたんに紹介
なぜ、牛乳ベースの鍋料理を飛鳥鍋と呼ぶのでしょう。
もちろん、明日香地方で食べられている郷土料理だからということもあるのですが、実は、日本にどのように牛乳が伝来し、普及していったかの歴史とも大いに関係があります。
飛鳥鍋は、飛鳥時代に唐から来た僧侶が、日本の寒さをしのぐためにヤギの乳で鍋料理を作ったのが始まりとされています。
もう少し詳しく見てみると、欽明(きんめい)天皇の時代に、中国から智聡という一族が来日したときに、医学書や経典とともに牛乳の薬効や牛の飼育法を書いた書物を持ち込んだそうです。
昔の牛は、今の乳牛のように乳を出しませんでしたし、子牛の飼育のために必要な分を除くとほんとに少ししか残りません。