ゼッタイ写したいオーロラ!【アラスカ編】パート1:撮影スポット(冬)

パート1:撮影スポット(冬)

世界各所にある極北の街の郊外で、8月から4月までの長い期間、オーロラを観測することができるというのを、みなさんはご存知でしょうか。

【ゼッ写!シリーズ第1弾】ゼッタイ写したいオーロラ!パート1の今回の記事では、撮影する前に決める、もっとも大事なことのひとつ、「場所選び」についてご紹介します。撮影するにあたっては、まず見られないと話にならないですからね!
※撮影の方法だけ知りたいという方は、パート3:カメラの設定のページをご覧ください。

人生でたった一度のオーロラ撮影、失敗しないために、Let’s get the most out of this knowledge!
それでは、いってみましょう。

オーロラ撮影をするときにいちばん重要なのは、カメラ機材や撮影知識ではなく、オーロラが見られる場所選びです。そんなの当たり前、と思われるかもしれませんが、このロケーション・ハンティングも写真撮影では大切なプロセスなのです。これを人に任せてはいけません!

世界各所で見られるオーロラ観測スポットは、それぞれ環境条件が異なるため、事情を知らない方にとって場所選びはなかなか難しいものです。そこで、選ぶ上でのヒントを以下にご紹介しましょう。

1:オーロラの観測場所 【アラスカ】

1−1:フェアバンクス

わたしは個人的に北欧・カナダへも旅行で訪れたことがありますが、わたしの感想よりも有用な情報は、世界各地のオーロラスポットを見て回ってきた、旅行会社のベテラン添乗員さんのご意見です。私は10年間現地でガイドをしながら多くの添乗員さんと仲良くなり、いろんな情報をもらい続けました。

それをまとめると、アラスカ州フェアバンクスが、オーロラを見るのにもっとも好条件であることがわかりました。それも特にアラスカの2月下旬から3月にかけての、フェアバンクスです。こちらの図を御覧ください。

フェアバンクス【オーロラ最適シーズン早見表】
©Patrick Endres “How to Photograph the Northern Lights”

オーロラは、夜空が晴れていなければ見ることはできない現象です。
ですので、晴天率というのがもっとも重要なファクターになるわけですね。この図から、年間を通して雨の少ないフェアバンクスでも、2月と3月が晴れやすいのがわかります。4月もいいのですが、日照時間が長くなってしまい、オーロラ観測時間が短くなってしまうので、あまり良くありません。

これ以外にも、NASAが協力してアラスカ大学とオーロラ研究をしている施設がフェアバンクスにあります。そして郊外にはなんと、ポーカーフラット(Poker Flat Research Range)というロケット発射施設までもっていることから、フェアバンクスが、いかにオーロラ観測に適しているかを裏付ける証拠ともなるでしょう。

より深く世界のオーロラ観測場所の気候条件を調べたい方は、weatherspark.com (英語ページ)で、知っているオーロラ都市を入力してみてください。いかにフェアバンクスがオーロラを見るのに適している場所かわかりますよ!

1−2:観測時の待機場所

しかし、この年間降水量と雲のグラフは、カナダの人気オーロラスポットであるイエローナイフと比較すると、実は晴天率の上ではどちらもほとんど違いがありません。どちらも内陸性気候で、晴れやすいのです。

では、世界をめぐる添乗員さんは、どこでアラスカが良いと判断したのでしょうか。

それは、オーロラを観測する際に待機する施設と宿泊施設の快適さです。

マイナス40℃にもなる冬のオーロラ観測で、体を休める待機場所と宿泊施設は、とても重要な点であることは見逃せません。

ここで一つの例を紹介しましょう。写真は、フェアバンクスの街から車で20分のオーロラハウスという施設です。

屋内は暖かく、オーロラが出てくるまで待つ場所として、とても快適に過ごすことができます。

では、次に宿泊施設を見てみましょう。

フェアバンクスには冬の間も営業している広いホテルが多くあります。なかでもソフィーステーションホテルは、スーパーに歩いていくことができ便利です。また、部屋が全室スイートなのにもかかわらず、格安で泊まれる人気ホテルです。(夏は高額)

1−3:フェアバンクス周辺 観測施設【2020年現在】

オススメの施設がフェアバンクス周辺に6つありますので、まとめて紹介しておきます。(五十音順)

【オーロラハウス】
先程写真で紹介した施設。フェアバンクスの街から20分と近いため、オーロラツアーでの観測時間が最も長くとれる。待機する際の、ゆっくりくつろげる空間が大好評。標高430m。

【オーロラ・ハスキー・ロッジ】
フェアバンクスから車で40分。郊外の暗い観測ポイントにあり、オーロラ観測に絶好の条件が整っている。日本人の方が経営しており、安心して利用できる。標高500m

【オーロラ・ボリアリス・ロッジ】
フェアバンクスから車で40分。郊外の暗く静かなポイントは、オーロラを見るのに好条件。手作りのロッジは、木のぬくもりのある落ち着いた仕様で、アラスカのナマを体験できる。標高750m程度。

【スキーランド】
フェアバンクスから車で40分。周囲360度が開けている点がもっとも高評価を得ている要因。
スキー場の休憩小屋を、夜はオーロラ観測に利用している施設。標高780m程度。

【チェナ温泉】
フェアバンクスから車で90分。オーロラを見る日帰りのツアーも出ているが、宿泊したほうが撮影チャンスは大きくなる。温泉や氷の博物館など、その他のアクティビティーも充実している。

【ボリアリス・ベースキャンプ】
フェアバンクスから車で60分。寝ながらオーロラを見られる場所として最近オープンしたばかりの施設。フェアバンクスから日帰りするよりも、泊まってしまうほうが良い。

2:ツアーで行くのがオススメ!

2−1:フェアバンクス滞在でオーロラツアーに便乗する

フェアバンクスの冬に初めて訪れる場合は、ツアーに便乗するのがゼッタイおすすめです。
現地で催行しているツアーは多くありますので、インターネットや書店で情報を集めてみてください。

ツアーに申し込むことで、現地のエキスパートの推薦するツアー行程から、効率よく安全に、またオーロラ観測に集中できる時間を設定することができます。

2−2:人気の滞在ホテル

フェアバンクスのまちなかで人気の3つのホテルをご紹介します。【2020年現在】

【ソフィーステーション・スイート】
上でも紹介した全室スイートのゆとりある部屋が好評。街いちばんの贅沢仕様にもかかわらず、オフシーズンである冬季は低コストで滞在でき、長期滞在も苦にならない、一番オススメのホテル。

【ウエストマークホテル】
フェアバンクスのダウンタウンに位置しており、公共交通機関へのアクセスが便利。ホテル内に充実したお土産ショップ、バー、レストランがあり、アラスカとは思えない都会仕様のホテル。屋外だけでアラスカを満喫し、休憩のときは日常に戻る、という旅のスタイルにはオススメ。徒歩圏内にCO-OPの食料品売り場がある。

【ボリアリス・ベースキャンプ】
フェアバンクスから車で60分。寝ながらオーロラを見られる場所として最近オープンしたばかりの施設。フェアバンクスから日帰りするよりも、泊まってしまうほうが良い。

※最近は飛行機と滞在場所は自身で予約をし、オーロラツアーのみを現地の手配会社やオーロラツアー会社に予約する方が増えてきています。そのような状況から、宿泊施設も日本の方への対応に慣れているスタッフが多いといえます。

3:自分の旅は自分でカスタマイズしたいという場合

それでも自分で行くというのであれば、国際免許証をとり、車をレンタルして自分で観測施設へ行くこともできます。その際は、雪道などでも保険のカバーしている会社を選ぶのは必須です。

また、アラスカ州が管理する、パブリック・ユース・キャビン(Public Use Cabin)という簡素なログキャビンがアラスカには各所にあり、平均一泊$40程度で宿泊することができます。電気ガス水道はないので、薪の暖炉や寝袋でとまる、アラスカをリアルに体験できる施設です。オーロラ観測に適したスポットも多くありますので、宿泊ホテルは別でとっておき、オーロラ観測だけにキャビンを利用するという手もアリです。

オーロラ上級者はこの施設を利用して、自分だけのオーロラ写真を作りますが、はじめての皆さんは、冬にこれをやる必要はないでしょう。リスクが伴うため、あまりオススメできません。

いかがでしたか、失敗のないオーロラ撮影の場所選び。

この記事を読んでみて、オーロラ撮影の撮影旅行の行程をイメージできましたでしょうか? 日中休んで夜オーロラ撮影にでかけ、快適に暖を取りながらオーロラを待ち、撮影をしたらゆっくりホテルで休息をとる。撮影に集中するために、良い観測場所、快適なホテルを選択することは大事なことですよね!

ほかにもアラスカに行った経験のあるお知り合いの方や旅行代理店の方にも相談して、皆さんのなかでのベスト・スポットを導き出してください!