ゼッタイ撮りたいオーロラ!【アラスカ編】 パート4:実践

さあ、いよいよ実践パートです!学んだことを活かしていきましょう。

フェアバンクス オーロラ撮影隊の皆さん

ゼッタイ写したいオーロラ!【ゼッ写!シリーズ第4弾】今回の記事では、オーロラ観測場所にみなさんが足を踏み入れた、その現場を想定しながら読んで頂く、実践内容を時系列に書いています。記事の最後に、現場で成功をおさめるためのチェック項目も掲載していますので、ぜひ現地でもご活用ください!

人生でたった一度のオーロラ撮影、失敗しないために、Let’s get the most out of this knowledge!

それでは、いってみましょう。

1.いざ、オーロラ撮影地へ!

さて、日本からの長旅お疲れさまでした。実はツアー参加される場合、ほとんどが休む暇なく、到着したその日の深夜にオーロラ撮影が始まるのです。ですので、お手持ちのバッグ、スーツケースの中には、ある程度オーロラ撮影に行ける準備をした上で荷造りするのが良いでしょう。

2.観測場所で、オーロラが出る方角を確認。カメラを仮設置する。

ツアー参加される場合、大抵はご宿泊のホテルから、30分前後でオーロラ観測地へ到着します。到着したら、オーロラの出る方角をまず先に確認します。フェアバンクスの場合は、95%が北からオーロラが出るので、北がどちらかを最低限知っておきます。厳密に言うと、オーロラの中心は磁北極なので北北東を確認しておきます。

※三脚は、新雪に近い雪面に立てざるを得ないときは、少しでも安定させるため、足を短くしてください。

次に、パート3で確認した「試し撮り」をします。

オーロラが出てくる方角を確認しておき、試し撮りをします。
いよ出できたぞ! 出始めのオーロラは、一般的に低い位置で弧を描くように出てきます

設定したカメラで試し撮りを終えたら、その画像をよく確認して、星がきれいに、シャープにブレることなく写っているかを見ておいてください。20秒を超える露光時間では、星は地球の自転で動きますので、そこは覚えておいてください。

3.撮影の順序 【現場での撮影サイクル】

簡潔にまとめると、撮影→写真確認→カメラを置いて屋内で暖をとる→撮影という手順です。

  • オーロラがぼんやり出ているとき

優先事項は、きれいな構図で露光時間を長めでも良いので、写真がきれいになるように努める。つまり、ISOはできるだけ低く、かつ暗すぎないようなシャッタースピードを考える。

  • オーロラが強くなってきた

ISOを上げてゆき、シャッタースピードを短くします。本当に強いオーロラが出ているときは、オーロラ自体の光も強いので、シャッタースピードは1秒か2秒くらい、ISOが1600や3200で撮れることが多いです。シャッタースピードを速くする必要があるのは、動くオーロラをブレることなく写すとともに、様々な形になって動き回るオーロラの、いろいろな形を撮っておくためです。

4.現場で困らないための✔チェックポイント

✔シャッターが切れない!

マイナス30度以下で4、5時間外にカメラを出しっぱなしにしていない限り、機械的にシャッターが切れなくなるということはありません。フォーカスを確認しましょう。MF(マニュアルフォーカス)になっていれば、いつでもシャッターは切れるはずです。

✔カメラが動かなくなってしまった!

まずはバッテリーを確認します。リチウムイオン電池は寒さで容量が減ります。暖かい場所でまたもとに戻りますが、その場ではどうしようもないので、予備電池は必ず持っていってください。また。経年劣化をしますので、新しい電池を持っていくようにしましょう。

まれに寒さのために動かなくなることがあります。その際は、密閉して屋内へ持ち込み、温めましょう。

One Point Advice

気温が低く川や湖の近くでは、カメラにしもがつく恐れがあります。レンズ面にだけは付いてしまわないよう、レンズフードを装着し、撮影していないときはレンズを下に向けておきましょう。

5.ホテルに帰着

すぐに寝てしまいたいところ、ですが、この日のうちにやっておいたほうが良いことがいくつかあります。

バッテリーの充電(超重要!)

そこまで減っていなくてもやる必要があります。なぜなら、「電池残量90%という表示」は、実際の所、極寒のアラスカでは残り50%もないことを意味するからです。これを知っておく必要があります。さきほども説明したように、寒冷地では電池残量が変わります。とくに電池が減ってきてから、その減量カーブの推移は、指数関数的に消耗してゆきます。ですから、新品の電池ならともかく、たとえば、屋外で見たとき、のこり70%という表示の場合、翌日のオーロラ撮影ではほとんど使い物にならないと考えておいたほうが良いでしょう。

バックアップ

メモリーカードの中身をスマホやパソコンなどにデータ転送してバックアップを作っておきます。

持ってきていない場合は、翌日の撮影では別のメモリーカードを使うなどして、よきせぬトラブルがあっても、撮ったオーロラ写真が消えてなくならないよう注意してください。

撮ったオーロラ写真の確認

うまく撮れているか確認しましょう。僕は撮影後、寝袋にくるまりニヤニヤしながらやってしまう、もっとも楽しみなことのひとつなのですが、具体的には、撮ったオーロラ写真の星を拡大して検査するということをします。お医者さんでも、体のどこの何を調べれば、状態が良いか悪いかを判断できるように、そういうツボというのがあるものです。オーロラ写真でいえばその基準が星です。画面真ん中の星と、画面のいちばん外の星を調べます。星がきれいに写っていれば、基本の設定はOKです。

下の写真では、星はバッチリですが、画像が少し荒れているのがわかりますか?ISOの数字を見ると、12800となっていて、かなり高いですね。画像もザラついています画像を綺麗にするためにはこれを二段下げて、3200にしてみましょう。それに伴い秒数も増えてしまいますが、8秒であれば、静止したオーロラはうまく写ります。

一部拡大:ISO12800  f/4  2.0秒 50mm
一部拡大:ISO 3200 f/4 8秒 50mm

以上のこと、大切ですので面倒くさがらずに、こなしておきましょう。

現地での確認項目

オーロラ撮影に出かける前に完了しておいてください!

  • バッテリーは満タンになっているか。
  • メモリーカードはカメラに入っているか、また十分に空きがあるか。予備はもったか。
  • 自身の防寒対策と、カメラの防寒対策(カイロ、帽子、結露防止用につかうジップロック)
  • カメラと三脚と、使うレンズ。50mmで星景もきれいに撮るのか撮らないのか。
  • 雲台のクイックシューは、三脚についているか。下図を参照
  • レリーズ
もっとも忘れやすい部品クイックシュー

いかがでしたか?

ぜひ、ご旅行前に、【ゼッ写!シリーズ 】パート1:「撮影スポット」パート2:「撮影の道具と知識」にも目を通しておいてくださいね!