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鹿児島の日本酒は唯一無二。40年の空白を埋めるおすすめの酒

公開日:2021.07.24 更新日:2023.09.28

目次

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鹿児島の日本酒と言えば、誰もが芋焼酎を真っ先に思い浮かべることでしょう。

鹿児島は押しも押されもしない芋焼酎の本場であり、有名な「森伊蔵」「魔王」「伊佐美」をはじめ、鹿児島だけで100を超える焼酎の蔵元がしのぎを削っています。

成人1人当たりの焼酎消費量ランキングを見ると、鹿児島は年間24.45リットルでダントツの第1位です。それに対して日本酒の消費量は年間1.38リットルで47位、つまり47都道府県中で最下位です。

しかし平成26年(2014)になって、鹿児島で日本酒造りへの取り組みをスタートさせた蔵元があることを、皆さんはご存じでしょうか。

今回の記事では、鹿児島県内で唯一無二の日本酒として知る人ぞ知る「薩州正宗」に、スポットを当ててみたいと思います。

株式会社MEBUKU

Pokke編集部
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鹿児島の日本酒は、焼酎の進化を目指して取り組んだ挑戦の成果

本格芋焼酎の本場である薩摩の地にあって、日本酒造りは約40年の間途絶えていました。

これは南九州に広がるシラス台地が酒米の栽培に適さない土地であることに加え、南国鹿児島では日本酒造りに求められる低温でのきめ細かな温度管理が難しく、安定的においしい日本酒を供給しづらい環境だったことが大きく起因しています。

そうした中、伝兵衛蔵、傳蔵院蔵、金山蔵の三つの醸造蔵を持ついちき串木野市の焼酎メーカー濱田酒造が、蔵の一つである金山蔵を使って日本酒の醸造に着手することを発表し、県内で大きな話題となりました。

これは日本酒造りから得られる知見から学ぶことで、焼酎のさらなる品質の向上につなげることに期待した新たなチャレンジでした。

そして商品開発を担当する職員が県外の蔵元で3カ月間日本酒造りのノウハウを学び、蒸留酒である焼酎との製法の違いに戸惑いながらも杜氏の技を修得。

華やかな香りと旨み・甘みのバランスが調和した「薩州正宗」を誕生させたのです。

鹿児島の日本酒は、名門蔵元で修業を積んだ杜氏が造る渾身の逸品

それでは、40年の時を経て鹿児島の地で新たに誕生した日本酒、「薩州正宗」のラインナップ3種をご紹介します。

いずれも「焼酎の口直しに飲む日本酒」がコンセプトであり、薩摩地鶏やキーコン(地鶏と野菜の煮物)、さつま揚げなど、味付けの濃い鹿児島の郷土料理に負けない、しっかりした味わいが特長となっています。

鹿児島のおすすめ日本酒①「薩州正宗 大吟醸酒」

酒造好適米の王者「山田錦」と「西海222号」の交配種である「吟のさと」を、鹿児島県種子島の農家と協力して栽培し、いちき串木野市の冠岳(かんむりだけ)の伏流水でていねいに造った大吟醸酒です。

青リンゴやパイナップルを連想させるフルーティーな香りが特長的で、キレが良く、スッキリとした甘みのある淡麗な酒質に仕上がっています。

鹿児島のおすすめ日本酒②「薩州正宗 純米吟醸酒」

精米歩合60%の国産米を、地元・冠岳の伏流水で仕込みました。飲み口はやや甘口で淡麗。スッと喉に入ってキレも上々です。程良く冷やすと、フルーティーな香りとスッキリとした味わいが楽しめます。

通常の火入れタイプの他、加熱処理を一切行っていないフレッシュな生酒と、出荷前に1回だけ加熱処理している生貯蔵酒があります。

なお生酒は商品の管理上、薩摩金山蔵の中にある売店「蔵乃仲見世」でのみ販売されています。

鹿児島のおすすめ日本酒③「薩州正宗 純米酒」

精米歩合70%の国産米を、地元・冠岳の伏流水で仕込みました。

口当たりは軽やかで、米のふくよかな香りと、ふくらみのあるきれいな味わいが楽しめます。甘味はやさしく、舌を下がって行くように酸味が感じられ後味は爽やかです。

こちらも同じく火入れタイプの他、生酒と生貯蔵酒があります。

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その他の鹿児島の日本酒について

鹿児島県内で日本酒を実際に醸造しているのは濱田酒造ただ一軒ですが、「鹿児島初の日本酒」をキャッチフレーズにしている地酒銘柄があと二つあります。

「ふるさと納税」の返礼品として、姶良郡湧水町が手がけている日本酒「幸寿」と「朱粋」です。

「幸寿」は、日本棚田百選の一つ幸田の棚田で収穫した棚田米(ヒノヒカリ)と、名水百選の一つ丸池湧水、そして栗野天然酵母を使用した純米酒です。

旨みと甘みと酸のバランスが良く、スッキリ感のある味わいに仕上がっています。料理をじゃましないので食中酒に最適です。

「朱粋」は、湧水町で栽培した赤米・黒米・ヒノヒカリ及び天然酵母を使用した、赤ワインのような色の甘酸っぱい赤米酒です。

この二つはいずれもオール鹿児島産原料を使っており、醸造だけを熊本の酒造会社に委託しています。

最後に

「薩州正宗」は、元来のやり方では見えなかった知恵や技を次代の焼酎造りに活かせるよう、県外の名門酒蔵で修行を重ねた杜氏が造り上げた、どこに出しても恥ずかしくない鹿児島の日本酒です。

鹿児島を訪れた際はぜひ金山蔵に足を運んで、蔵元でしか飲めないフレッシュ&フルーティーな生酒を一度味わってみてください。

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