鎌倉高徳院と聞いて「鎌倉大仏のお寺」とピンとくる方は旅行通と言ってもいいでしょう。鎌倉観光の超定番になっている鎌倉大仏ですが、いつ、誰が、どんな目的で作ったのかわからないのです。
何より、大仏をご本尊とする高徳院自体の創建についても不明なところがたくさんあります。今回の記事では、そんな謎のあふれる鎌倉高徳院の秘密を探って見ましょう。
1.人気の秘密に迫る!高徳院は謎だらけ
高徳院の公式HPを見ると他のお寺のHPに必ずあるものが見当たりません。それは寺の歴史です。
そもそも誰がこの寺を開いたのか、開基や開山について記載された資料が乏しく謎にあふれるお寺です。
高徳院の謎①「創建の謎」
鎌倉市材木座にある光明寺というお寺の奥の院を移設したのだという説がありますが、これも良くわかっていません。
元々は真言宗のお寺で、江戸時代に浄土宗へと改宗し、この時期から「高徳院」という名称が使われ出したようです。
つまり、いつ誰がどんな目的で建てたのが全く不明だということです。
高徳院の謎②「大仏の謎」
鎌倉観光の超定番である鎌倉大仏ですが、これもだれが何の目的で作ったのかは判っていません。元々は頼朝が奈良の大仏を見て、鎌倉にも同じような大仏を作りたいと考えたようです。
しかし、存命中にはかなわず北条泰時の晩年に僧浄光という人物が勧進した浄財によって完成したと、北条得宗家の正史「吾妻鏡」(作者不明)に記載されています。
真偽のほどはわかりません。当初作られた大仏は木造だったそうで、完成後わずか15年で現在の青銅製のものに生まれ変わっています。
使われている青銅は、製造当時に平家が宋の国(現中国)から大量に輸入した宋銭と酷似しているとの調査結果があり、源頼朝から平清盛、北条家から平氏まで複雑な歴史が絡み合って、ますます謎を深めます。
2. まだまだ人気の秘密がある!高徳院はパワースポット満載
現在の高徳院にはさまざまなパワースポットがありますが、そのいくつかをご紹介しましょう。
高徳院のパワースポット①「神秘の力がみなぎる大仏胎内」
大仏を訪ねた際に忘れてはならないのが、神秘的なエネルギーが充満する大仏胎内。大仏の後方脇にある入り口から、胎内へと入ることができます。
大仏は体が7つのパーツ、頭が11のパーツでできているそうです。首の部分はプラスチックで補強されているですが各時代の修復の様子が観察できて興味深いです。
高徳院のパワースポット②「魔を祓う仁王門」
高徳院を訪れ大仏を目指して進むと、時として見落としてしまうのが仁王門。
18世紀初めにいずれかから移設されたと伝えられ、安置される仁王像は平成に入って修復されました。
山門で魔を祓い心を清めるスポットです。
高徳院のパワースポット③「癒しの小径、大仏道」
拝観券発券所から境内の森に続く小径。歩きながら緑あふれる木々と流れる小さなせせらぎに心休まる癒しのスポットです。
ここで体を清めてから、胎内でさらにパワーに触れれば、相乗効果抜群ですね。
3.外国人にも人気の高い、高徳院のご利益とは!?
高徳院の御本尊「阿弥陀如来」には、精霊が宿っていると言われ、世界が平和で人々が幸せに暮らせるようにと、常に祈り続けておられます。体の大きさと同じくご利益も大きいのですね。
3-1 開運木札お守り
世界平和も素晴らしいのですが、個人的には密かに人気を集める、縁結びのご利益がある「開運木札ストラップ」が気になりますね。
木札に大仏を彫ったお守りですが、「素敵な出会いがあった」「恋が成就した」といった口コミで話題となっています。
3-2 御朱印
参拝の証となる御朱印。ここ高徳院には「本尊 阿弥陀如来」と「南無 聖観世音」の2種類があります。