“火の国”熊本の日本酒は水が決め手。おすすめしたい美酒7選

熊本 日本酒

焼酎の産地としてのイメージが強い熊本ですが、吟醸酒造りに欠かせない「熊本酵母(協会9号)」発祥の地として知られ、阿蘇や九州山地の清冽な伏流水と、良質な肥後米で仕込まれた日本酒は絶品です。

今回の記事では、そんな熊本のおいしい日本酒の中からおすすめの美酒を厳選してみました。ぜひ参考にしてください。

1.熊本の日本酒は良質な水・米・酵母から生まれる濃醇甘口が主流

“火の国”の異名を持つ熊本ですが、県内には1000カ所を超える湧水源があり、生活用水の約8割が天然の地下水でまかなえるほどの“水の国”です。

場所によって湧き出る水の性質が異なっており、それぞれの水の硬度や成分の違いが、酒蔵ごとの個性の違いを生み出しています。

そして、この豊かな水で潤う大地に育まれているのが熊本の肥後米です。そのおいしさは、かつて将軍家への献上米として用いられていた事実からもうかがえます。

さらに、熊本の日本酒を語る上で欠かせないのが「熊本酵母」です。

酵母は日本酒の香りを左右する重要な要素で、熊本酵母は1968年から「協会9号酵母」として、全国の蔵元へ頒布されるようになったのですが、その華やかな香りは多くの造り手を魅了しました。

全国新酒鑑評会で金賞を受賞した大吟醸酒の大半が、この9号酵母を使った時期もあったほどです。

このように、上質な水・米・酵母の三拍子揃った熊本の日本酒は、甘口の九州醤油で食べる刺身や家庭料理にもよくなじむ濃醇甘口が主流です。

2.熊本の日本酒と言えばまず飲んでほしい至高の純米吟醸4選

熊本のおすすめ純米吟醸①「香露 純米吟醸」(熊本県酒造研究所)

「香露」の蔵元である熊本県酒造研究所は、醸造元であると同時に、「協会9号酵母」の元株でもある「熊本酵母」を維持・管理する研究機関でもあります。

1909(明治42)年、熊本県産酒の酒質向上のため、県内の蔵元らの呼びかけによって立ち上げられました。

純米吟醸は「香露」を代表する商品の一つで、熊本の豊かな自然に恵まれた酒造米と阿蘇の伏流水を用い、熊本酵母で醸した純米吟醸酒です。

おだやかな中に華やかさを備えた香りと、どっしりとした味わいの中に感じる奥深いコク、そして上質な純米吟醸ならではの品の良い後味の余韻が楽しめます。

熊本のおすすめ純米吟醸②「美少年 剣門 純米吟醸」(美少年)

酸味と甘味がバランスよく調和し、ふくよかな米のコクと旨みが口の中に広がる、やや辛口タイプの純米吟醸酒です。「ロンドン酒チャレンジ2014」で金賞を受賞しています。

すっきりとした味わいは食中酒としても最適で、脂の乗った焼き魚や天ぷらなどとの相性は抜群です。

蔵元は、宝暦2年(1752)に藩主・細川重賢の命を受けて酒造を始めた「美少年酒造」から、事業を譲り受けた(株)美少年。

廃校になった元小学校の校舎を活用して、2013年から新たな酒造りの歴史を刻んでいます。年間を通して見学可能で、外観は学校なのに中身は酒蔵という何とも不思議な光景が目の前に広がります。

熊本のおすすめ純米吟醸③「蝉 純米吟醸」(通潤酒造)

県産の契約栽培米(山田錦、レイホウ)を50%まで精米し、柔らかな口当たりの辛口に仕上げた純米吟醸酒です。約1年間蔵の奥で熟成させ、味に深みと膨らみを持たせています。おだやかな吟醸香ときれいな後味の旨みが特長です。



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