うなぎパイはなぜ夜のお菓子?その知られざるエピソードに迫る

うなぎパイ

浜松の名物と言えば浜名湖のうなぎが有名ですが、お土産品では夜のお菓子で知られる「うなぎパイ」は外せません。でも、うなぎパイはどうして夜のお菓子と呼ばれるのでしょう。

この誰もが知っているキャッチフレーズ誕生の舞台裏を、うなぎパイにまつわるちょっとした豆知識とともにご紹介します。

うなぎパイはなぜ夜のお菓子?その知られざるエピソードに迫る

夜のお菓子と呼ばれる真実は「一家団らんへの社長の想い」

浜松出張の手土産で「うなぎパイを買ってきたよ」と聞けば、誰ともなく「おっ、夜のお菓子だね」という言葉が意味深な笑みとともに口をついて出てきます。

でも、全国ネットのTVCMで流れた訳でもない、浜松のローカルな菓子メーカー春華堂の商品キャッチフレーズが、なぜこれほどまで全国的な認知度を得ているのでしょうか。

そもそも夜のお菓子という売り文句は、春華堂の2代目社長・山崎幸一氏の発案によるものでした。

うなぎパイが発売を開始した昭和36年(1961)の日本は、まさに高度成長期の真っただ中。共働きの両親も増え、家族全員が一堂に揃う時間が減り始めていました。

そんな社会背景のもと、社長だった幸一氏が「夕食を囲む一家団らんのひとときをうなぎパイで過ごしてほしい」という想いを込めてつけたのが、夜のお菓子というキャッチフレーズだったのです。

世間のあらぬ解釈で夜のお菓子に別のイメージが

しかし、当時の浜松は、高度成長の原動力となったいくつもの企業が本社や工場を構え、夜の繁華街も全国で指折りの賑わいを見せていました。

そのため出張で浜松を訪れ、夜のお菓子というキャッチを目にしたビジネス客の多くが、「うなぎ=精力アップ」と結びつけてあらぬ解釈をしたおかげで、浜松の出張土産として大人気となったわけです。

さらに発売後、鉄道弘済会(現・キヨスク)がすぐに取り扱ってくれたことも追い風となり、うなぎパイの売上はまさにうなぎのぼりとなって今日に至っています。

実際に夜のお菓子としての効果も期待できる!?

ご存知の人も多いでしょうが、うなぎパイのパッケージの裏には「バターを豊富に入れたパイに、うなぎの粉、夜の調味料ガーリックを配合し…」と書かれています。

春華堂のホームページによると、医学の道を志したことがある幸一氏が「お菓子はおいしいだけでなく、いろいろな付加価値が必要」と考え、意図的に栄養成分を配合したとのことです。

そのためうなぎパイ6本分には、元気回復、夏バテ対策、視力保持などの効果が期待できるビタミンAが、うなぎの蒲焼き100gと同じ量だけ含まれています。

またガーリック(にんにく)は、体力増強・疲労回復・老化防止・性ホルモン活性化など数々の健康効果を持つことで知られています。

あらぬ解釈から広まった方の夜のお菓子のイメージも、あながちズレてはいないのかも知れません。

真夜中のお菓子、朝のお菓子、昼のお菓子もある!?

夜のお菓子があるのなら、真夜中のお菓子や朝のお菓子昼のお菓子はあるの?とツッコミたくなりますが、何とこの3種類とも実際に春華堂の商品ラインナップの中に用意されています。

真夜中のお菓子

真夜中のお菓子は、ブランデーとマカダミアナッツが入った、高級仕様の「うなぎパイV.S.O.P.」です。朝のお菓子は、すっぽん出汁と鰹節、桜エビ、グリュイエールチーズが入った一口サイズの「すっぽんパイ」です。

そして昼のお菓子は、静岡県産しらすの風味をきかせた「しらすパイ」(わさび/ザラメの2種)です。ちなみに、この4種詰め合わせセットの商品名は「フルタイム」。なかなかシャレが効いてます。

最後に

いかがでしたでしょうか。浜松市西区にある「うなぎパイファクトリー」では、予約不要でうなぎパイの製造工程が見学できます。

うなぎパイを使ったパフェなどが食べられる「うなぎパイカフェ」も併設されているので、興味のある方はぜひ足を運んでみて下さい。

うなぎパイ